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雨の影響で波瀾万丈の最終戦 ペドロサ優勝

第18戦 バレンシアGP(リカルドトルモ) 2012.11.11 /コンディション:ウェット

先頭を走っていたホルヘ・ロレンソが転倒するなど、雨の影響で波乱のレースとなったシーズン最終戦はダニ・ペドロサが勝利した。ロレンソはペドロサのプレッシャーを受ける中でジェームス・エリソンを周回遅れにしようとした。その際に乾いた走行ラインを外して濡れた路面に出てしまい、リアが滑ってマシンから振り落とされた。ロレンソが消えたことでペドロサはマイペースで勝利に向けて周回を重ねることができた。両者の差は当初は20秒以上あった。

スタート前から路面が少しずつ乾き始めていたことがタイヤの選択を難しくした。殆どのライダーがレインタイヤを装着していたがロレンソは賭けに出た。結局この事を切欠として、ウォームアップ走行後に数人のライダーがピットレーンスタートを受け入れるのと引き換えにスリックタイヤを装着したマシンに乗り換えることを決断した。ペドロサもその一人で、彼はポールポジションを捨ててまでこちらを選んだ。

結局レースが始まってみると多くのライダーがピットに戻ってドライセットのマシンに乗り換えることになったので、ピットスタートのハンディは小さかった。ロレンソも1周目はタイヤの様子を見ながら慎重に走って8位だったが、4周目には先頭に出た。1-2周はアレックス・エスパルガロが乗るCRTマシンが先頭を走る異例のスタートだった。

ベン・スピーズの代役として参戦した中須賀克行もスリックタイヤでスタート。1周目は11位だったが、6周目には3位にまで順位を上げた。

終盤になってペドロサと中須賀に続いたのはアルバロ・バウティスタだったが、残り2周となるところでケーシー・ストーナーに逆転された。バウティスタはペドロサと同様にピットスタート、ストーナーはレース途中でピットに戻ってマシンチェンジを行っていた。

CRTチームのアビンティア・ブルセンスからクラウディオ・コルティはワイルドカードとして、青山博一はヨニー・エルナンデェスの代役として参戦した。青山は2013年は同チームからMotoPGに復帰することが決まっている。

順位 ライダー チーム マシン タイム
1D・ペドロサRepsol Honda Teamホンダ48'23.819
2中須賀克行Yamaha Factory Racingヤマハ+37.661
3C・ストーナーRepsol Honda Teamホンダ1'00.633
4A・バウティスタSan Carlo Honda Gresiniホンダ+1'02.811
5M・ピロSan Carlo Honda GresiniFTR+1'26.608
6A・ドヴィツィオーゾMonster Yamaha Tech 3ヤマハ+1'30.423
7K・アブラハムPramac Racing TeamDucati+1'31.789
8D・ペトルッチCame IodaRacing ProjectIoda+1Lap
9J・エリソンPaul Bird MotorsportART+1Lap
10V・ロッシDucati TeamDucati+1Lap
11A・エスパルガロPower Electronics AsparART+1Lap
12R・ド・ピュニエPower Electronics AsparART+2Lap
13青山博一Avintia BlusensBQR+2Lap
14C・エドワーズNGM Mobile Forward RacingSuter+3Lap
RTC・クラッチローMonster Yamaha Tech 3ヤマハ+8Laps
RTC・コルティAvintia BlusensInmotec+13Laps
RTH・バルベラPramac Racing TeamDucati+14Laps
RTJ・ロレンソYamaha Factory Racingヤマハ+17Laps
RTS・ブラドルLCR Honda MotoGPホンダ+21Laps
RTR・ロルフォSpeed MasterART+24Laps
RTI・シルバAvintia BlusensBQR+28Laps
RTN・ヘイデンDucati TeamDucati+28Laps

2012年バレンシアGP、中須賀克行
中須賀克行(Yamaha Factory Racing)

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