ストーナーの2010年初勝利
第13戦 アラゴンGP(アラゴン) 2010.09.19 /コンディション:ドライ
初開催となったアラゴンGPで、ケーシー・ストーナーが2010年シーズンの初勝利を得るために完璧な走りをした。彼にとって前年の第16戦マレーシアGP以来14戦ぶりの優勝となる。スペインにあるモーターランド・アラゴンでWGPが行われるのは初めてなので、多くのライダーが事前に時期を見計らってレギュレーションに従って市販車を使用したテスト走行を実施していた。だが、ストーナーはテストをしていなかった。
開幕戦以来となるポールポジションからスタートしたストーナーはオープニングでホルヘ・ロレンソに競り勝って先頭に立った。3番グリッドスタートのダニ・ペドロサがそれに続いたが、先頭に勝負を仕掛けるまでには詰められなかった。午前のウォームアップ走行で転倒したストーナーだったが、その影響も感じられない力強い走りだった。ハットトリックを狙うペドロサは1周目の1コーナーでミスをして大きくスライドしたがなんとか持ちこたえた。結果的に5位に後退したが好調を維持するマシンでロレンソやニッキー・ヘイデンを抜いて3周目には2位に上がった。その後レース中盤まで、先頭の2台だけが1分50秒を切るタイムで周回を重ねて後続を引き離す。両者の差がコンマ6秒ほどにまで詰まる場面もあったが、終盤にかけてタイヤのグリップが落ちた事もあってペドロサはペースを落とした。結局、ゴールした時は5秒の差がついていた。
ヘイデンは3周目に3位に落ちたロレンソの後ろに終始つけていた。そしてファイナルラップに勝負を仕掛けて、今季初で前年のインディアナポリスGP以来となるの表彰台を獲得した。同じようにベン・スピースとアンドレア・ドヴィツィオーゾも接近戦を展開していたが、最終ラップにドヴィツィオーゾがミスをした。予選7番グリッドだったバレンティーノ・ロッシは良いスタートを切ったものの1周目は8位。序盤は9位に落ちる場面もあったが中盤には7位まで回復した。そして、ドヴィツィオーゾの転倒でひとつ繰り上がった。
前戦の決勝レースで転倒を喫した際に右手を負傷して、手術を受けていたロリス・カピロッシは欠場した。また、決勝日はライダーや関係者もスターティンググリッドに集まり、会場全員が前大会で事故死した富沢祥也選手を偲び黙祷を捧げた。
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
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1 | C・スト―ナー | Ducati Marlboro Team | Ducati | 42'16.530 |
2 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | ホンダ | +5.148 |
3 | N・ヘイデン | Ducati Marlboro Team | Ducati | +9.496 |
4 | J・ロレンソ | Fiat Yamaha Team | ヤマハ | +9.580 |
5 | B・スピース | Monster Yamaha Tech 3 | ヤマハ | +13.771 |
6 | V・ロッシ | Fiat Yamaha Team | ヤマハ | +27.330 |
7 | M・シモンチェリ | San Carlo Honda Gresini | ホンダ | +28.511 |
8 | A・バウティスタ | Rizla Suzuki MotoGP | スズキ | +35.254 |
9 | M・メランドリ | San Carlo Honda Gresini | ホンダ | +35.393 |
10 | A・エスパルガロ | Pramac Racing Team | Ducati | +35.467 |
11 | H・バルベラ | Paginas Amarillas Aspar | Ducati | +35.522 |
12 | C・エドワーズ | Monster Yamaha Tech 3 | ヤマハ | +45.360 |
13 | 青山博一 | Interwetten Honda MotoGP | ホンダ | +48.319 |
14 | M・カリオ | Pramac Racing Team | Ducati | +58.047 |
RT | A・ドビツィオーゾ | Repsol Honda Team | ホンダ | 1Lap |
RT | R・ド・ピュニエ | LCR Honda MotoGP | ホンダ | 8Lap |
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