800cc最終戦 スリル満点のゴールライン
第18戦 バレンシアGP(リカルド・トルモサーキット) 2011.11.06 /コンディション:ウエット
ケーシー・ストーナーがベン・スピースに競り勝って800ccMotoGP最後の勝利を手にした。既に今シーズンのチャンピオンに決まっているストーナーはポールポジションから飛び出して、レースの殆どを支配していた。スピースはアンドレア・ドヴィツィオーゾとダニ・ペドロサとの2位争いの集団に巻き込まれていた。終盤になって雨が降り始めるとスピースは2台のホンダから逃げ始めた。そして、少しペースを落としたストーナーに迫っていき、残り3周で先頭に立った。その後、最終ラップまで首位をキープしてGP2勝目が目の前だったが、ストーナーの方が最終コーナーの立ち上がりで上手くスピードに乗り、ゴールライン寸前で逆転された。ペドロサが順位を落として5位に終わるなかで、ドヴィツィオーゾは表彰台を獲得してシーズンランキング3位に決まった。
1ポイント差でルーキーオブザイヤーのタイトルを争っているカル・クラッチローとカレル・アブラハムは終始5位争いを展開していたが、最終ラップで明暗が分かれた。アブラハムは転倒し、クラッチローはペドロサを交わして4位となった。今大会は表彰台争いに大きく影響したかもしれない4台のマシンがオープニングラップで姿を消していた。1コーナーでアルバロ・バウティスタが転倒し、これにバレンティーノ・ロッシ、ニッキー・ヘイデン、ランディ・ド・プニエが巻き込まれるアクシデントが発生した。
2戦連続で負傷欠場となったホルヘ・ロレンソの代役として今回も中須賀克行が呼ばれた。前戦のアクシデントにより骨折したコーリン・エドワーズの代役はジョシュ・ヘイズが勤めた。決勝日、故マルコ・シモンチェリの追悼セレモニーが行われた。そこで彼のRC212Vをケビン・シュワンツが走らせた。今大会を最後に引退するロリス・カピロッスは、シモンチェリのゼッケン58を使用した。
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | C・スト―ナー | Repsol Honda Team | ホンダ | 48'18.645 |
2 | B・スピース | Yamaha Factory Racing | ヤマハ | +0.015 |
3 | A・ドビツィオーゾ | Repsol Honda Team | ホンダ | +5.936 |
4 | C・クラッチロー | Monster Yamaha Tech 3 | ヤマハ | +8.718 |
5 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | ホンダ | +9.321 |
6 | 中須賀克行 | Yamaha Factory Racing | ヤマハ | +23.818 |
7 | J・ヘイズ | Monster Yamaha Tech 3 | ヤマハ | +33.118 |
8 | K・アブラハム | Cardion AB Motoracing | Ducati | +37.952 |
9 | L・カピロッシ | Pramac Racing Team | Ducati | +48.953 |
10 | T・エリアス | LCR Honda MotoGP | ホンダ | +52.501 |
11 | H・バルベラ | Mapfre Aspar Team MotoGP | Ducati | +1'06.519 |
12 | 青山博一 | San Carlo Honda Gresini | ホンダ | +1'08.760 |
RT | R・ド・ピュニエ | Pramac Racing Team | Ducati | 0Lap |
RT | A・バウティスタ | Rizla Suzuki MotoGP | スズキ | 0Lap |
RT | V・ロッシ | Ducati Team | Ducati | 0Lap |
RT | N・ヘイデン | Ducati Team | Ducati | 0Lap |
中須賀克行
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